新コース!多良の森トレイルランニング
こんにちは!
TRAQサポート選手(鹿児島県)の吉原朗子です。
前回の【NEW!藺牟田トレイル10 】で予告していたとおり、今回は10 月18日(日)に開催された「多良の森トレイルランニング」のレース記録です!
開催地:長崎県大村市
コース:
■託羅ノ峰コース(距離 約45km 累積標高 約4,000m 制限時間 10 時間30分)※修験者コースを8時間30分以内に完走した方のみエントリーできる
■修験者コース(距離 約40km 累積標高 約3,400m 制限時間 10 時間30分)※19km以上のトレイルランニング大会を完走した方のみエントリーできる
■フォレストコース(距離 約19km 累積標高 約1,460m 制限時間 5時間)
毎年4月に開催されていた大会ですが、今年は新型コロナウイルスの影響で延期となり、はじめての秋開催。
わたしは今年で3回目の参加でしたが、昨年は故障中で走ることができず、キツそうに走る選手たちを応援しながら、「来年は絶対走りたい!」と思っていたので、延期開催のお知らせがきたときはとてもワクワクしたと同時に、“あのキツイコースを走り切ることができるのだろうか…”という不安も同じくらいありました。(笑)
というのも、今年新たに開設された最上級者向け『託羅ノ峰コース』にエントリーしていたのです。
今年の2月末頃から新型コロナウイルスの感染が日本でも広がり、3月からは全国各地で大会やイベントの中止が相次ぎ、個人的には3月の鹿児島マラソンが中止、4月の多良の森トレイルランニングが延期、UTMFが中止、5月の阿蘇ラウンドトレイルが中止となり、完全に走るモチベーションを失っていました。ロードはちょこちょこ走っていても山には全然行っていない。そんな状況で延期開催予定だった多良の森トレイルランニングの10 月開催が発表され、今の自分の走力で『託羅ノ峰コース』の完走は難しいだろうと思っていました。
それでも“スタートするからには何がなんでも完走したい!”という思いが日増しに強くなり、9月に入ってからは毎週末山に行っていました。
そして迎えた大会当日。
久しぶりにトレラン仲間たちにも会えて、スタート前から嬉しくて楽しくて心踊っていました。大会の何が好きって、やっぱりこうして普段なかなか会えない友達に会えること。もちろん走ることや山遊びが好きってこともあるけど、大会独特の少しの緊張や不安と、溢れるくらいのドキドキワクワクを抱きながら、みんなでふざけたり励まし合ったりワイワイできるこの空間が大好き。
そんなことをしみじみと感じていると、あっという間にスタートの時間。(笑)
今回の目標は“とにもかくにも完走”。
時間が許す限り、カラダに異変が起きない限り、どんなにキツくても諦めない。と心に誓ってスタートしました。
が!
まさか!
スタートからずっと!
スイーパーと一緒に走ることになるなんてーーーーーーー!!!!!(笑)
さすが最上級者向けコース。みんなスタートした瞬間ピューっと行ってしまいました。
1つ目の山「郡岳」を目指している途中で、10 分遅れでスタートした修験者コースの選手たちにも抜かれていき、どんどん不安に。託羅ノ峰コースの選手は全然見えないし、修験者コースの選手は続々追いついてきて抜き去っていくし、うしろにはずっとスイーパーがいるしで、もう精神的に追い込まれていました。(笑)
そして、不安な気持ちのままなんとか郡岳に到着。
郡岳からの景色があまりにも美しすぎて、焦りや不安も忘れてしばし最高のときを過ごしました。
この日は本当に天気に恵まれて、ロードは少し暑かったけど、そのかわり山の中はとても涼しくて、これ以上ないほどのトレラン日和でした。
絶景ポイントを後にし、2つ目の山「経ヶ岳」を目指します。
そしてココ(郡岳から経ヶ岳まで)が個人的には多良の森の一番の難所と言ってもいいくらい、キツイ。
キツイもそうなのですが、とにかく長い!長い長い長い!のです。
登って下って登って下ってときどきヒャッホーイとふかふかトレイルを走ってまた登って…。本当にあるのかしら経ヶ岳(泣)と半泣きになったところでやっと、やっと、やっと辿り着くことができました。
わたし的難所の経ヶ岳をクリアしたことで少し心に余裕が生まれ、その後はサクサクと良いリズムで走りながら1つ目のエイド「金泉寺」に到着。スタートから1つ目のエイドまでが約17kmと長いので、水分は1.5L持って行きました。ちょうど空っぽになったところでエイドに到着して一安心。
金泉寺でスイーパーに別れを告げ、そこからはひとり旅。エイドスタッフの皆さんに「今の調子で行けば制限時間内に完走できるよ!」と言ってもらえたことで心も足も軽くなりました。
黙々と進んでいると、五家原岳山頂で郡岳山頂ぶりのうっちーに会えて歓喜の記念撮影。やっと追いついた〜(笑)
そこからはうっちーと付かず離れずの距離で2つ目のエイド「砂防公園」に到着。
※カイくんが書いた【5th 多良の森トレイルランニングサポートクルー編】のブログもぜひ読んでみてください♪
砂防公園でうっちーとのむのむに再会。(安定のメンバーw)その後はしばらく3人で進みました。
もうココまできたらゴールまで行くしかない、いや、制限時間内に絶対完走したい!
『身の程知らずが集う場所』なんてキャッチフレーズ、誰がつけたんだよ〜(泣)と、あまりにもしっくりきすぎている今大会のキャッチフレーズを思い出しながら、足を踏ん張り、歯を食いしばり、眉間にシワを寄せながらも(笑)、懸命に進み続けました。
「完走したい。完走する。絶対完走する!」
と、何度も何度も呟きながら(ハタから見たらほんと怖い。笑)多少のハプニングはありつつも、なんとか乗り越え…
最後の山「郡岳」で絶景を眺めながら時計を確認し、制限時間内に完走できることに安堵。嬉しすぎて危うく泣きそうになりました。(キャラじゃない!笑)
そんなこんなで、みんなでワイワイ写真を撮っていると…
まさか!
最後の最後で!!!
スイーパー登場!!!!??!??!(驚)
私たちより後ろの方はリタイアされたとのことで、なんと金泉寺ぶりに再び最後尾になりました。(笑)
でももう最初のような不安はありません。なんたってあとはもうこの郡岳を下るだけだから。
絶景に後ろ髪を引かれつつ、棒になった足と共にゆっくり郡岳を下りました。
身の程知らずが集う場所。
本当にこのキャッチフレーズの通り、身の程知らずだったわたしはコテンパンにやられたけど、やっぱり完走してしまうとこれまでの苦しさは全部「楽しかった!」に変わってしまう。これだからトレイルランニングはやめられない。恐ろしいですね〜まったく。
コロナ禍での開催ということで、これまで以上に大変な準備や感染防止対策が必要になった状況下で、こんなに素晴らしい大会を開催してくださりありがとうございました。コロナ感染等の問題も起きず無事に大会が終了したこと、ひとりの参加者として安堵し、本当に嬉しかったです。
多良の森トレイルランニングは、サポートクルーの皆さんの団結力が至るところで感じられる素敵な大会です。はじめて参加した第3回大会からずっと感じていることで、“ボランティアスタッフ”とは少しニュアンスが違う、まさに“サポートクルー”という言葉がぴったりなのです。コースはとんでもなくキツイけど、迎えてくれるサポートクルーがめちゃくちゃ優しい、というギャップ。(笑)わたしの住む街からはちょっと…いや、だいぶ遠いけど(片道5時間ちょいw)それでもやっぱり行ってしまう多良の森トレイルランニング。本当に大好きな大会です。
また来年も参加できたらいいな〜。